2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (07/15)

見た目が10割   - A cleaning company -

営内の、なにを点検しているのですか? 中隊長。
なにも無いことに、なにも感じないのですか? 連隊長。
これは、点検用に創られた部屋です。 知ってるんでしょう?
物品に異常が無いかどうか見て回る点検ならいざ知らず、
「エラいヒトが営内巡視に来るから、床を磨き上げてモノを隠せ」 ですって?

帽子掛けから帽子を外し、寝具の端をミリミリそろえ、布団に角をつけ、
網戸の位置を統制し、カーテンをヒモで束ね、ゴミ箱にはゴミがあっちゃいけなくて
必要だから出してある、生活に必要な、モノというモノは
すべて隠し、押し込み、とにかく見えないようにして、
床を何度も磨き上げ、土足禁止にしてまでその輝きを点検まで維持する。

理由を聞けば、「知らないよ。みんなやってるから、しょうがないじゃん。」
「なんか昔から、そうしなくちゃいけないことになってるんだ。」
「意味?わかんないよ、オレが知りたい、オレだって好きでやってるわけじゃない。」
(´-ω-`) ・・・・・・。

たしかに、身の回りの整理整頓、大切なことですよ。 部屋は心の鏡です。
別に忙しくもないのに、ゴミや洗濯物が転がり放題、散らかり放題なのはマズい。
でも、そうじゃない。 出てるのは、時計、カレンダー、教本や教育資料、
洗面具、コンタクト、コップ、ティッシュ・・・。 せいぜいそんなもんだ。
しかも、かっ散らかってるわけじゃない、きちんと整頓して置いてある。

( ´,_ゝ`)ナニカ? 問題ありますか?そもそも、そこまで綺麗にしろって、だれが?
どーせ、エラいヒトの取り巻きが言った、どーでもいいような些細なことが、
伝言ゲームで雪ダルマ式にでっかくなっちゃっただけでしょ?
そういうの得意ですよね、自衛隊。 そして、行き過ぎを誰も止めない。
その「無意味な巡視」のために、どれだけ現場の人間が動いていようが、
「エラい人たち」には関係無い、だからやめろと言わない。
ポリッシャーかけてるヒマあんだったら、訓練しろって。

「こちらが生活隊舎になります。」 「ウム。キミ、営内生活は充実しているカネ?」
はい、充実してました。 アンタが来るまではね。





Posted by Eiki Hata at 17:16