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Posted by ミリタリーブログ at

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (01/15)

沈黙の梯隊   - A battle group of the silence -

意識改革って、やっぱり幹部が音頭をとって行うものだと思います。
幕僚ではなく、曹士の声を一番聞きやすい、現場にいる幹部が、
忙しい恒常業務の合間を縫って、現場の声を吸い上げて上層部に掛け合い、
能動的に進めて行くものだと思います。

具申を受けた要望事項で、叶えられないものがあったら、
叶わない理由を部下に説明し、納得してもらう。
それが、有能な指揮官の姿ではないでしょうか。
真の服従とは、強制力ではなく、信頼から生まれる気がします。

そんなことしたって給料は変わらない。
正当に評価されるかなんてわからないし、だれかに誉められるわけでもない。
でも、部下がたくさんいるんだから、僕だったら、
面白そうだし折角だから、なにもしないよりは何かしようかな、と思います。

他の部隊を知らないから良くわかりませんが、この部隊には活気が無いと思う。
中即ができたときの移動で、もし中即に行けていたら、
僕は自衛隊を辞めなかったかもしれません。実際行ってないからわかりませんけど。
この部隊の活気の無さには、未だにゲンナリさせられます。

だれが悪いわけでもない。部隊は、ただそこにあるだけです。
自衛隊そのものが、戦争を禁じられた軍隊という意味では、
矛盾の上に成り立っていて、
「どうせ戦争なんて無い」、平和ボケな空気は、これからも続くと思います。
国民の意識が変わるまで、まだまだ時間がかかると思います。

僕、ちょっと、寿命あるんで。 待ってると、ちょっと、死んじゃうんで。
じゃ、僕は逃げますんで。 お先に。
自衛隊の保守派は、闘うにはデカすぎて、ちょっと勝てそうにないんで。

僕は、今の自衛隊を戦闘集団として認めません。
いま、改めて問いたい。
それで、本気で勝てると思ってんですか?  


Posted by Eiki Hata at 17:15

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (02/15)

佯狂   - Simulated madness -

今日も体育館に奇妙な声がこだまする。
「ぃヒャ ――――――― !!!!!!!!!」 ・・・・・・。
防具を付けて、長い木銃で、限定された箇所をつつき合う漢たち・・・

ひ、必要ないでしょッッ??!! みんな、わかってるんでしょッッ???? ( ; ゚Д゚)
でも自衛隊公認のスポーツとして、未だ不動の地位を保っている謎・・・。

武道で肉体や精神を鍛錬するならば、柔道剣道で良いと思いますよ。
メジャーなもののほうが、頂点を目指す甲斐もあると思いますよ。
警察に勝てないからとか、くだらないプライドは捨てたほうが良いと思いますよ。
銃剣道連盟に天下りしたOBに毎年審査料を払い続ける現状に、
いつ、どんな政治家がメスを入れてくれるんでしょうか。
段を持ってるだけでお金を払わなくちゃいけない武道なんて、聞いたことがない。

装具を付けた状態で、実銃でミットを打った方が、全然良い訓練になります。
それくらいで銃が壊れるんなら、武器として問題でしょう。
銃剣を付けていないときの打撃、銃剣を付けた状態での斬撃、打撃。
足を払ったっていいでしょう。
あくまで基本は刺突だろうけど、戦場にルールなんて無い。
突く、斬る場所はどこだっていいはずです。

実戦的なそれでも、射撃に増して行う訓練じゃあない。
敵味方の兵士が、弾の無い銃をお互い持ち合って、銃で殴りあう。
現代戦においてそんな状況が頻繁にあったら、それこそ問題でしょう。
補給だいじょぶなんですか?タマ、数えながら撃ってますか?心配になってきます。

それより、自分が弾切れを起こしたときに、
床尾で相手を殴るなりして、いち早く相手から銃を奪う方法や、
銃を取られそうになった場合にそれを防いで、
且つ相手を無力化できるような格闘術、クラヴ・マガやCQCを練習したほうが、
ずっと役に立つんじゃないでしょか?
格闘教官ですか?いいっていうなら、いくらでも呼んで来ますケド。
そう考えると、新格闘は幾分マシですがね。  


Posted by Eiki Hata at 17:15

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (03/15)

爪の無い鷹   - A sense of impending crisis that was lost -

ふたこと目には「教範、教範」です。
でも、それもしょうがないのかも。

情報源は、とにかく文字ばかりで分かりにくくて古い、教範しかないんだもの。
教えられる人間も、いないんだもの。
かわいそうに。

民間の書店に売っているその手の本のほうが、
どれだけ効率的で実践的な技術が分かりやすく書いてあるか。
赤本なんかより、コンバットバイブルのほうが、
兵士の教科書としてどれだけ優れているか。

でも自衛隊では、教範に載っていないことは、教えません。
指揮系統を通じて、正式に命令された技術以外には、見向きも、しません。
教範以外のことを教えてそれが問題になったとき、責任が、取れません。
冒険は、しません。
だって定年まで、いたいもん。

教範以外のことを、研究する気? 教える気? ありません。
実際には戦わないから、必要、ありません。
危機感? ナニソレ? ウマイ? ウホ?

本気で敵国の兵士に勝とうとしているようには、思えません。
僕にはとても、自衛官が「使命」を「自覚」しているようには、見えないのです。  


Posted by Eiki Hata at 17:15

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (04/15)

保守系 無気力派   - The NEET in a military uniform -

改善の必要があるのに、規則を変えるのが、めんどくさい。
有意義な訓練なのに、資材を用意するのが、めんどくさい。
場所を確保するのが、めんどくさい。 資材の整備が、めんどくさい。
歩くの、めんどくさい。 メシ食うの、めんどくさい。ウンコするの、めんどくさい。
イキをするのも めんどうダ。 世の中すべて、めんどくさい。

・・・・・・。  (;・∀・) ニート?

私物の装具にお金をかける? めんどくさい、ばかばかしい。
どうせ統制入って、結局検閲とかじゃ使わせてもらえないんでしょ?
本番でもどうせそうなんでしょ?意味ない。
私物のアゴヒモ?点検のたんびに外すんでしょ?めんどくさい。
創意工夫すると逆にめんどくさくなる。頑張った人ほど、痛い目を見る。
そうだ、だからおカネはキャバクラに使おう。
立てばパチンコ座れば麻雀、歩く姿は馬券買い。
自衛隊   ヽ(´ー`)ノ   マンセー

なんで、こんなになっちまったんでしょう。 こんなワタシに、誰がした。
ここは空気読んで、生真面目な日本人の、国民性のせいにしとくのが無難かしら。

駐屯地の食堂の建て替えのときに糧食班にいたんですが、
新食堂の設計について意見を求められたことは、ただの一度もありませんでした。
結局現場のことを何も知らない幹部が勝手に、
「景色が見えたほうがいい」とかいう、わけワカメな意見をもとに、
糞めんどくさい、側溝の無いウンコ厨房と、二階建ての建物を造ってしまった。
同じ地区の他の駐屯地からも、
二階建てはやめたほうがいい、といわれていたのにもかかわらず・・・。
きっと、現場の意見を聞くことが、「めんどくさ」かったのでしょう。

あのさぁ、、、
いくら利潤を追求しなくていい組織だからって、
「めんどくさい」にも限度ってもんがあるっしょ。
ことあるごとに、そう思うのです。  


Posted by Eiki Hata at 17:15

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (05/15)

極東戦線、興味ナシ   - Compensation of the defeat -

陸自の教範が、どこまで一般に公開されているのか、隊員は正確に知りません。
たとえば掩体なんて、民間で一般人向けに発売さている本に、
細かい寸法まで、すべて載っています。
隊員はそれを正確に知らないし、知ろうともしません。
結局、わけわかってないんです。
なんとなく、とにかく全部機密にしとけばいいや、
くらいにしか理解してない。

国防の意識がなく、責任のことだけで頭がいっぱいの隊員たち。
その隊員たちの伝言ゲームにより暴走して一人歩きした命令は結果的に、
今日の駐屯地の昼食のメニューまで「国家機密」にしてしまう。
ねえ、バカなの?死ぬの? ( ´ー`) y-~~

空挺の技術だって、特殊作戦軍の技術だって、どんどん勉強すればいい。
一旦取り入れてみて不可能だったら、諦めればいい。
でも、待てど暮らせど、教官は教えに来てくれない、教科書は送られて来ない。
空挺やSが、なにをやってるのか、ほとんどの一般の隊員は知らないけど、
身内に一体、なにを隠すことがあるんでしょうか。
一般部隊と、空挺、Sとの「格付け上での差」が、そんなに大事なことなんでしょうか。
求めている者にすら与えないのが、自衛隊の正義なのでしょうか。

誰を、なんのために守っているのか、誰も疑問に思わない。
知ろうとしない、おかしいと思わない、興味がない。

現在出版されている自衛隊の暴露本は、数知れず。
でも買っているのは、マニアと自衛官だけ。
未だに国民は自衛隊を、
「ゴジラに出てきて、お約束のよーに負ける人たち」くらいにしか思ってない。
軍事の大切さをわかっていない。平和ボケして危機感が無い。ガンバレ金正日。
こんなに多くの暴露本が出てるのに、
世論の反応は薄い薄い、政治は全然、動かない。

このGHQの催眠術が解けるまで、冷凍催眠でもして待ちますかね。  


Posted by Eiki Hata at 17:16

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (06/15)

劇団自衛隊   - The magical power of the group -

着剣して、「突撃にィ~~!!」「ヤァ~~!!」

・・・・・・。

ふ、ふざけてんですか?! なめてんですか?! 横井庄一ですか?!
恥ずかしながら、帰って参ったんですか?!
ジンコーエーセーでICBMの発射を検知とか言ってるご時世に、
ヤァ~~~、ぢゃねえよっっっ!
ぶっとばすぞマジで。

冷静に考えれば分かりそうなものだけど。
やっぱり、集団の魔力って怖い・・・。
教官から学生から、このナンセンスな戦争の練習を、
真剣にやってる。(やらされてる。)

もしかして、お気付きでない?
ああ、そうなんですか。 じゃあ、もいちど言いますよ。
耳かっぽじってよく聞け。
「 お か し い で す よ 。 」

田母神空将がクビになる理由が分からない。
正しいことを言ってクビになる意味が、半年考えてもわかりません。

この歯がゆさを、やるせなさを、もどかしさを、いきどおりを、
どこにぶつけてよいのかも、わかりません。

自衛隊の行動には、制限が多すぎます。
これが敗戦国への仕打ちなんでしょうか。

いったい、このクニの誇りはどこにいったんだ。
あんまりじゃないですか・・・。  


Posted by Eiki Hata at 17:16

2011年09月25日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (07/15)

見た目が10割   - A cleaning company -

営内の、なにを点検しているのですか? 中隊長。
なにも無いことに、なにも感じないのですか? 連隊長。
これは、点検用に創られた部屋です。 知ってるんでしょう?
物品に異常が無いかどうか見て回る点検ならいざ知らず、
「エラいヒトが営内巡視に来るから、床を磨き上げてモノを隠せ」 ですって?

帽子掛けから帽子を外し、寝具の端をミリミリそろえ、布団に角をつけ、
網戸の位置を統制し、カーテンをヒモで束ね、ゴミ箱にはゴミがあっちゃいけなくて
必要だから出してある、生活に必要な、モノというモノは
すべて隠し、押し込み、とにかく見えないようにして、
床を何度も磨き上げ、土足禁止にしてまでその輝きを点検まで維持する。

理由を聞けば、「知らないよ。みんなやってるから、しょうがないじゃん。」
「なんか昔から、そうしなくちゃいけないことになってるんだ。」
「意味?わかんないよ、オレが知りたい、オレだって好きでやってるわけじゃない。」
(´-ω-`) ・・・・・・。

たしかに、身の回りの整理整頓、大切なことですよ。 部屋は心の鏡です。
別に忙しくもないのに、ゴミや洗濯物が転がり放題、散らかり放題なのはマズい。
でも、そうじゃない。 出てるのは、時計、カレンダー、教本や教育資料、
洗面具、コンタクト、コップ、ティッシュ・・・。 せいぜいそんなもんだ。
しかも、かっ散らかってるわけじゃない、きちんと整頓して置いてある。

( ´,_ゝ`)ナニカ? 問題ありますか?そもそも、そこまで綺麗にしろって、だれが?
どーせ、エラいヒトの取り巻きが言った、どーでもいいような些細なことが、
伝言ゲームで雪ダルマ式にでっかくなっちゃっただけでしょ?
そういうの得意ですよね、自衛隊。 そして、行き過ぎを誰も止めない。
その「無意味な巡視」のために、どれだけ現場の人間が動いていようが、
「エラい人たち」には関係無い、だからやめろと言わない。
ポリッシャーかけてるヒマあんだったら、訓練しろって。

「こちらが生活隊舎になります。」 「ウム。キミ、営内生活は充実しているカネ?」
はい、充実してました。 アンタが来るまではね。  


Posted by Eiki Hata at 17:16

2011年09月26日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (08/15)

ジレンマ   - The soldier who cannot fight -

みんなどこかで、あきらめている。
もう60年、戦争をしていない。
これからもずっと、ぼくらが死ぬまで、無いかもしれない。

もちろん、戦争なんて無いほうがいい。
だからそこに、ジレンマが生まれる。

戦闘員である以上、たとえそこに死の可能性があったとしても、
日頃の訓練の成果を遺憾無く発揮し、
危険な実任務に果敢に挑み、それを完遂したい。
そういう欲望を抱いて当然だと思う。
でも、そういう職業柄当たり前の欲望を抱くことそのものが、
社会的には不謹慎とみなされ、許されない。

営業マンが、商品を売りたいと思うことが許されない会社なんて、
聞いたことがない。

ジレンマから開放されたい。板ばさみはもう限界です。
訓練に励んで、いきどおりを自らにぶつけ、ごまかす。忘れようとする。
実戦を伴わない訓練は自己満足だとわかってはいるけど、
人間、都合の悪いことからは目をそらす。
見ないようにしている。気付かないふりをしている。

でもみんなどこかで気付いている。当分戦争なんて無い。
その鍛え抜かれた肉体は、その磨き上げられた技術は、
おそらく生涯日の目を見ないまま、ただ朽ち果てていくだけの運命にある。  


Posted by Eiki Hata at 17:49

2011年09月29日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (09/15)

訓練のための訓練   - Tough & stoic -

みんな気付いているけれど、口にしない。それはタブーだから。
それを肯定してしまったら、アイデンティティーが崩壊してしまう。だから口にしない。
この努力は無駄ではないと自分で自分に言い聞かせ、納得している。

でもみんなどこかで、あきらめている。ホントの戦争なんかしない、できない。
その証拠に、検閲を「本番」っていう。 「本番」は、戦争でしょ? 違いますか?
それは本当に仕方ないことなんだけど、でもそんな世界に一生いるのは御免です。

僕はいたくない。別に僕じゃなくてもいい。僕はそんなにお人好しじゃない。
僕はそこまで自分を犠牲にして、組織に、公に、社会に、日本に、尽くす気は無い。
本当に申し訳ないとは思うけれど、僕は、みんなより少しだけ、自分が可愛い。

他国の軍隊やテロリストを仮想敵にしてるフリして、
ホントは補助官のチェック項目や、上官の評価や、自国民の視線と闘っている。
そんな自衛官が、ホンモノの軍人や戦闘員に、なれるわけが無い。

「優秀な兵士」は、「優秀な自衛官」にはなれない。
戦争に勝つためじゃなく、「優良」の評価を得るために、
必死こいて携帯エンピで金魚の墓みたいな穴掘ってるのが、
「優秀な自衛官」だからです。

自衛官全員を敵に回すことを恐れず言えば、
訓練だけで一生が終わってしまったら、
たとえどれだけ真剣に訓練していたって、
たとえどれだけ死ぬ気で辛い訓練を乗り越えたって、
結果だけを見たらそれは結局自己満足に過ぎない。

いつ現れるかわからない性交の相手を一生懸命想像して、
ひたすら自慰に明け暮れてそのまま死んでくのは嫌だ。
僕はそんなに、タフでもストイックでもない。

「戦闘に勝利すること」より、「訓練で良い評価を得ること」のほうが大事。
それが、「自衛隊クオリティ」。  


Posted by Eiki Hata at 03:39

2011年10月01日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (10/15)

ババロア頭の君に告ぐ   - A brain made of the bavarois -

精勤賞とか、賞状とか、洗剤とか、ぜんぜんいりません。
ハラふくれないもんは、いりません。 目に見える結果と報酬が欲しいです。
勝者スタートであろうが、敗者スタートであろうが
持てるもの、持たざるものの「差」がある社会が、健全な社会です。

人より努力して、人より良い結果を出して、人より多くもらうこと。
ひとより多くなにかを得たいという欲望。それがひとを輝かせる。

なんでやりがいを感じないか。だって、「差」が無い。
頑張ったってなにか報われるわけじゃない。積極的になれるわけがない。

「みんなで仲良くやりましょ」じゃ、頑張る必要が無い。
だから余計なこと考えるヒマができて、うつ病が多発するんです。
大学生のサークルか? まったく・・・。 兵士が聞いて呆れるわ。

報酬に差があったら、職場は勝手に活気付く。
レースの落伍者にならないようにみんな必死で、ウツになっているヒマなんかない。
少しでもスキを見せたらレースに負けるからです。去る敗者の姿も、また美しい。
だから、ワールドカップは燃えるんでしょう?

結局給料なのかよ、カネなのかよっていわれると、半分あってる、半分違う。
お金が欲しくないといえば、それはウソになりますが、
でもホントに欲しいのは、おカネが生み出す、「活気」です。
おカネは、「活気を生み出す」という目的を果たすための「手段」に過ぎない。
欲しいのは、「差がある」という環境と、その「差」で一喜一憂する「活気」です。

「声小せぇよ! 最近の若いヤツぁ元気ねぇよ!」って言ってる、
中隊であぐらかいてるアンタ。 そう、アンタ。
アンタ、「活気」がねぇよ。オーラ出てねぇよ。
そりゃそーだ。 アンタ、一生懸命生きてねぇもんな。
アタマ使わねぇと知らねぇウチに、脳みそババロアになっちまうぜ。
気ぃつけな。もう なってっかもな。  


Posted by Eiki Hata at 04:49

2011年10月03日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (11/15)

ヒトのカチ   - Length & rank -

精勤賞もボーナス判定も、待っていれば順番で回ってくる。
別に優秀じゃなくっても、待ってれば階級も上がる。
万年2士もいなければ、定年まで3曹もいない。

大切なのは、勤務態度でも、職務成果でも、
向上心でも、個々の能力でもない、メシの数。
長くいるほうが、エライ。
なにをなしたかよりも、ただそこに、長くいるだけの、ババロア頭のほうが、エライ。

メシの数がすべてだというのならば、日本の国王は、カマトおばあちゃんで、
人類の王は、世界最高齢のヒマラヤかどっかの爺さんで、
・・・・・・んなワケない。

日本で一番エライのは総理大臣で、
世界の進む方向を決めてるのは合衆国大統領で、
世界の興味は、世界最高齢の爺さんの毎日より、
ビルゲイツの作るパソコンや、アラブ人が掘り出してる油のほうにある。

メシの数でどうしようもない差を埋めるには、
星の数で見返してやるしかないんだけど、
星の数を決めるのは、
なにを為したか、じゃなくて、どれだけ教育でいい点数を取ったか。

出世と、出世のために犠牲にしなければならないものをハカリに掛けたら、
出世のほうが傾いてしまうようなババロア頭たちが守りを固めてる組織が、
組織として健全であるはずがない。
勤続年数と教育の成績以外に、平等に評価できる基準が無い。
たしかにそうかもしれませんが、だからそれでいいという道理も無い。
けど、新しい評価方法を模索する気も無い。
だってそもそも、評価する側のババロア頭たちには、やる気が無い。
おわってる。  


Posted by Eiki Hata at 03:55

2011年10月05日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (12/15)

素晴らしき この共産社会   - What a wonderful world -

脱柵者が出たら、規律を強化する。
自殺者が出たら、指導を強化する。
なぜそうなったのか考えないから、根本的解決にも、再発防止にも、なりゃしない。

なぜウツになるのか、問題を起こすのか。ココロがヒマだからです。
だから規律を強化する前に、
カウンセラーに払っている金があるならそのぶんで個人の給料に差をつけて、
みんなを、「生きること」に、必死にさせればいい。
確実に、ウツになっているどころじゃなくなります。

それでレースに負けたら、潔く去ればいいじゃないですか。
人間は、精子や人間以外の野生の動物と違って、負けても命まではなくならない。
負けても、リングの外でリベンジのチャンスを待てばいい。

誰も、怠けているわけじゃないかもしれない。 みんな、頑張ってるのかもしれない。
それでも、ひとより出来ないひとはいる。 差をつければ敗者も落伍者も出る。
でもそれを「可哀想」なんていったら、世の中、「可哀想」の放置プレイだらけだ。

ひとより結果を出せる人間が、ひとより多くの報酬をもらうのが、世の道理。
くやしかったら頑張ればいい。 負けないように努力すればいい。

その努力を、向上心と呼ぶ。
誰だって負けたくない。 だから頑張れる。
ひとより頑張らなくちゃ、脱落してしまう。 だからみんな必死になる。
 だから世界は、美しい。

競争の無い世界の住人は、醜くもないけど美しくもない。
仲良しゴッコに、興味は無い。
自分と自分の大切なものを守るために、他人を蹴落とし合ってる人たちのほうが、
醜いけど美しくて、生き物としてはずっと正直なように思えて、
僕は、好きです。  


Posted by Eiki Hata at 02:01

2011年10月07日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (13/15)

柵の中の世界   - I’m bored with it all. -

労働の対価としてカネを稼ぐのではなく、
カネそのものを右から左に転がしてカネを稼ぐ人たち。

おカネは「架空のヒットポイント」に過ぎないということに気付かずに、
そのポイントの増減に本気で一喜一憂する人たち。

「架空のヒットポイント」がゼロやマイナスになったことを理由に、
自ら命を絶ってしまう人たち。

そんな人たちがウヨウヨいるシャバに嫌気が差して、自衛隊に入った。
架空のヒットポイントなんかじゃない、リアルなイノチの駆け引きが、
あそこにはあるはずだと思っていた。

違った。

厳格に見えた柵の中には、
外よりも、危機意識も競争意識も薄くて、
平和で閉鎖的で共産的で保守的で、
理不尽で風通しが悪くて向上心が無くて、
ナンセンスで制限や無駄が多くて、
でも、長くいればいるほど居心地が良くなる、
公務員の桃源郷が広がっていた。

なにに負けたのか、いまいち良く分からないけど、
僕は確実に、なにかを知って心が折れ、なにかに負けた。

柵の中には、シャバとは違う形態の社会があった。

今のシャバの社会形態は最悪だけど、
これまでに試みられてきた、他のあらゆる社会形態に比べれば、
まだマシだということを、
自衛隊で体感させられるとは、夢にも思わなかった。  


Posted by Eiki Hata at 05:53

2011年10月11日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (14/15)

ここにいる資格   - The howling of the loser -

自衛隊に入るまで、考えもしなかった。
自衛隊に入らなくちゃ、わからなかった。

自衛隊の存在意義って、なんだ?
自衛官の使命って、なんだ?

僕が自衛隊にいる意味って、なんなんだ?

それがわからなくなった以上、
僕には、ここにいる意味がないし、
ここにいる資格も無いのです。  


Posted by Eiki Hata at 06:36

2011年10月14日

兵卒失格 ~僕が自衛隊を辞めた理由~ (15/15)

隊員は、わが国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、
一致団結、厳正な規律を保持し、
常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、技能をみがき、
強い責任感をもつて専心その職務の遂行にあたり、
事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に努め、
もつて国民の負託にこたえることを期するものとする。

僕は確か、そう習ったけど。

そして、そのときはひどく感動して、
心から、心から、そうあろうと思ったけど。

ぼくは本当に、
自衛官として自分がなにをすべきなのか、わかっていたのだろうか。
組織の一員として守るべきことを、ちゃんと守れていただろうか。
常に、正しいと信じる主義や意見を持ち、実行できていただろうか。
同期、先輩、後輩・・・ 他人のことを考えて行動できていただろうか。
経験を整理し、失敗から学び、成長できていたのだろうか。
責任の意味を、履き違えてはいなかっただろうか。


そして、一番わからないのは、一番知りたいのは、


―――― ぼくは本当に、国のために死ねるのか?

ということ。


その本当の答えは、ここにいちゃみつからない気がするから、
ちょっと、探しに行ってきます。

ご健闘をお祈りします。
またどこかで、お会いできるといいですね。
では。

2009年 8月 21日  


Posted by Eiki Hata at 05:50